四輪駆動のエンプレス

ミニ四駆を題材にしたラノベを書いていきます。

第4話:初めての改造、そしてレース

「いいか、やり方は教える。だから自分で作るんだ。そのほうが絶対楽しいぜ。」

「うん、あたしもやってみたい。こう見えて手先は器用なほうだと思うよ。」

「じゃまずはバンパーカットからだ。」

 

火野たちからやり方を教わり、組み立てとバンパーレス加工を施す。

ニッパーとデザインナイフを使ってバンパーを切り落とす。

断面をヤスリで整える。

元の形と変わっていくが、だんだん自分のマシンになってきている。

そんな気がする。

兄のマシン、だけどこれからはあたしのマシンでもあるのだ。

 

「言うだけあって上手いじゃねぇか、あとはローラーをつけてそう。最後にモーターを付けてギアをはめてグリスを忘れるなよ、滑りをよくしてやると速くなるんだ。」

「はいこのペンのグリス、すごく使いやすいでカバーを付けて、ボディをこの丸いの?でつければ

 

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「完成!!やったー!できたー

「あぁぁ女子がいるっていいなぁ

「泣くなよ木暮ぐすっ

「よっし、じゃ俺と勝負してみるか?」

「え?まだ出来たばかりなのにレースなんて早いよ。」

「んなことねぇよ、そのマシンのスペック考えればぜんぜんレースになるはずだぜ。」

「うーんわかった!やってみる!」

 

作業スペースの横にあるコース。

JCJC2つとスロープ、バンクを使った小規模コースで、テクニカルだけどスピードも出しやすい、練習にはモッテコイな設定になっている。

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「オレのマシンはこれだぜ!」

「部長、そのファイヤードラゴンはガチマシンじゃないですか!!?」

「うるせぇよwオレは勝負と名のつくものには負けたくないんだよ!勝負は本気じゃなきゃだめだよな、みかど!」

「うん、やるなら本気がいい!どっちが速いか、競争だよ!!」

「みかどさんがいいならいいですけど大人気ないですよ、部長

「だってまだ子供だもーん。」

「くすくす

 

スタートグリットに並ぶファイヤードラゴンとスーパーエンペラー。

元は別漫画のマシンだったはずだが・・・並んでみると違和感がない。

どちらも丸みのあるデザイン、コロコロの読者層に絶大な人気があったマシンだ。

 

「レースは先に3周できたほうが勝ちです、準備はいいですか?」

「おぅ!」「はいっ!」

「それではレディーゴー!」

 

勢い良く走り出したのはなんとみかどのスーパーエンペラー。

 

「やっぱりだ!このマシンくっそ速ぇぇ!」

「お店で走らせたときと全然違う!?こんなに速いの!!?」

 

しかし火野のファイヤードラゴンも追い上げる。

 

「ストレートはみかどさんのほうが速いけど、コーナーとジャンプの挙動は部長のほうが上だ!」

「さすがにヒクオの安定度とローフリクションが入ったシステムだ!」

 

サイドバイサイドのデッドヒートになっている。

 

「すげぇマシンだよみかど!おまえの兄ちゃん、ただもんじゃねぇぜ!!」

「ほんとにあたしもびっくりだよ!」

「だが勝つのはオレだぁぁ!いっけぇー炎龍!!!」

 

最終コーナーを抜けたところで火野のマシンが頭1つリード。

 

「勝っt…ってえっ?!」

 

最後のレーンチェンジでバタついている間に超帝が脇を駆け抜けた!!

 

「ゴール!みかどさんの勝ちです!!」

「やったぁ!部長に勝っちゃったー

「ちょい今のなしもう1回やろ、な?」

「わーいわーい!これすっごく楽しい!すっごく気持ちいい!!あたしミニ四駆好きかもー!!」

「あぁぁ

「部長、速いんだけどいっつも本番でこうなんだよなぁ

「なんでしょ、ヘタレが走りにも出るのかなぁ?」

「だぁれがヘタレだこらーーーー!」

「わぁーやめてとめてやめてー」

「くすくす

 

ミニ四駆の楽しさ。

それは作ったり走らせたり、だけじゃないかもしれない。

 

「しっかし・・・そのマシン、もう1回見せてみろ。」

「ん?なにかおかしかったの?」

「部長、負けたからって因縁でもつけるつもりですか?」

「そんなんじゃねぇよ、ただなんか、違和感があるんだよ。」

 

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解説:

・ペンのグリス

タミヤから発売されている「オイルペン」のこと。

すごく薄く伸ばしやすく、ごみ取りとかにも使いやすい。

ちょっと高いけど便利すぎるので買っておくべき!

 

JCJC

ジャパンカップ ジュニア サーキット」の略称。

市販で手にはいるコース1セットのことをこう呼んでいます。

定価は2万円を超えますので、なかなかお高いお買い物に。

 

・ファイヤードラゴン

ドラゴンシリーズの第二弾。

もとはコロコロで連載していた「ラジコンボーイ」という漫画のラジコン。

ファイヤーパターンがデフォでかっこいい真紅のマシン。

ポリカボディは今ではとても手に入りにくい。

 

・ヒクオ

もともとは提灯式マスダンパーといって、リアバンパーからボディの上を通す感じでアームを伸ばし、マスダンを吊り下げて、上下に可動するようにしてボディを叩いてマスダンを使うものがありました。

非常に制振性は高いのですが、見た目がとても悪くて。

ヒクオはマスダンパーユニットをボディ下から接続し、ボディそのものを可動するようにリアバンパー側からアームを作ってつける仕組みです。

アーム部分がボディ下に隠れるので、見た目もすっきりします。

ユニット自体をシャーシに叩きつけるので、2重の制振効果があり、ジャンプの着地がとても安定します。

 

・ローフリクション

ローフリクションタイヤというタイヤ。

ローフリクション、つまり抵抗が低いタイヤということで、すっごくツルツルです。

ミニ四駆はステアリングが切れないので、コーナーリング中は常時すべっている、ドリフト状態なんですね。

なのでタイヤのグリップがありすぎると滑らず、抵抗になって減速してしまうんです。

こいつを使ってフロントの抵抗を抜くことでコーナリングを早くすることができる、って寸法です。

ちなみに限定商品ですので、持ってない方は急いで買っておきましょう!

 

・レーンチェンジ

ただ溝を走っていた場合、内側が有利になってしまいます。

なので、走ってる溝の位置を交代する仕組みがコースに入っていて、それがレーンチェンジ(略してLC)です。

レーンの上をまたぐ、橋のような形になっているので、小さなジャンプ台のような感じになっており、通過するには飛び出さないような工夫をしないと攻略できません。

何気に一番最初にミニ四駆やっててつまづく場所だったりします。

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部長のいちゃもん?何か波乱の予感!?w

次回第5話「お前のマシン、なんか変」をお楽しみにね。

 

ではでは。