四輪駆動のエンプレス

ミニ四駆を題材にしたラノベを書いていきます。

第12話:ようこそ、あたしん家へ

商美での合同練習の帰り道。

 

「ちっくしょうあいつらほんとはぇぇんだよ

「ほんとすごかったです、ナツさんもこういちさんも、他の方も全然速かった。あたしなんか電池が減ってからじゃないと完走すらできなかったもん。」

「あぁぁ、速くなりたいぜもっと広くコースが置けて、使える工具があればなぁ

「うちまだ部費とか出てないですもんね100均のリューターやヤスリじゃ限界ですよ。」

「ん?前言いましたけど、うち工場やってたんですよ。敷地と工具は残ってるんで使えますよ?」

 

「「「あっ……」」」

 

「それって俺たちが使ってもいいのか?」

「もちろん。使わない工具は片づければコース置くスペースも作れますよ。なんならこれから見にきます?」

「ちょっと拝見させてください。」

「そんなかしこまらなくても、それじゃご案内しますねー♪」

「女神や女神はここにおったんや

 

みかどの家の工場は学校の近くにある。

町工場としてみればかなり大きな敷地面積。

 

「そういやここ工場だったな。」

「もう使ってないけどね。差し押さえられると思ってたんだけど、上手いこと保険とかいろいろでまかなえて、工場自体は残っちゃってるの。」

「あ、嫌なこと思い出させt…

「あ、ううん、ぜんぜんいいよ。とりあえず使えるものがあるか見てみてください。」

 

工場をざっと見渡す。

 

「すすすごいです、旋盤から電動ヤスリのサンダー、溶接器具まである!!」

「メッキ塗装できる設備もあるしコンプレッサーも業務用のそれですよね。」

「粉塵対策器具や他にも工具はなんでもあるじゃねぇか。おまえん家、何屋だったんだ?」

「車のカスタムパーツを作ってたって聞いてるんだけど、細かいことはあたしわかってないですこれだけあれば足りますか?」

「足りるなんてもんじゃねぇよ、世界最高レベルのミニ四駆基地になりうるぞこれ。」

「敷地も充分、これなら大型のコースも設置できます!」

「あぁぁ夢のようだ

「そんな大袈裟な(^^;」

 

工場を後にし、帰路へとつく。

 

「来週からコースとか持ち込ませてもらうな。」

「はい、大丈夫です、母にも伝えておきました。」

「しっかしすごいところでしたね、あそこでミニ四駆ショップとか開いたらひと儲けできますよ!」

「それいいですね♪なんだかあたしも楽しくなってきちゃった!」

いいのか?お前のお父さんの工場、こんなことに使っちまって。」

「遠慮しないで。さっき母に電話したんだけど、すごく喜んでくれたの。あたしとお友達が楽しめるなら好きに使って、って。」

「お前にまた借りが出来ちまったな。」

「いいのいいの、あたしも母も、父の工場に活気が戻ってくることがほんとうれしいから。」

 

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解説:

・リューター

小型の電動ドリル。

イメージ的には歯医者さんのあれ。

 

・旋盤

削りたいものを接続し回転させる機械。

そこに刃物やヤスリを当てて削る感じに使います。

 

・コンプレッサー

空気を電力で貯め、圧縮する機械。

業務用スプレーや粉塵対策器具の動作に必要。

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ミニ四駆部の活動拠点が大きくなりました!

これで本気を出せる環境がそろってきたと

次回第13話「部費が、欲しいです」もお楽しみにね。

 

ではでは。

第11話:マシン詳細、その2

「今回は商美の2人のマシンを紹介するね。」

「ちょっと!自分のマシンくらい自分で説明させてよね!わたしが京華商業3年、商業美術部部長、百井なつこよ。」

 

百井マシン:

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・サンダーショットMK2

 

ポリカの山椒MK2だがヒクオなどにせず、シャーシに直接ピン止め。

MSフレキでめちゃくちゃ軽量化している。

ノーマスダンでブレーキレスが信条。

 

シャーシ:

MSシャーシ(減衰ゴム入りフレキ)

モーター:

・コースで変える

ギア比:

・コースで変える

バンパー:

・リジッドカーボンバンパー

・フロント12-13WAゴムリングつき

・リア:13mmAA x2

タイヤ:

・中空シャフト72mm

・大径+スーパーハードペラ25.5mm

その他:

620ベアリング

・商美コースでは3.5:1+ライトダッシュ

重量:95g

 

スムーズな走りをノンブレーキとノーマスダンで行うために、モーターの選別などが重要。

電池を垂らしたりまでして調整してくる。

マスダンレスなためMSなのに車重がめちゃくちゃ軽く、ライトダッシュでもそこいらのハイパーよりも早い。

 

「あたしの山椒MK2は全体速度を重視してるの。バランスよく、どこでも速く。減速させる要素を一切排除してるわ。マスダンはないけどフレキは可動そのものがマスダンに近い動きをしてる。あなたはわたしに勝てるかしら?」

 

「では続いて僕のマシンの紹介でも。芸術ってのはこのマシンのためにある言葉さ。商業美術部、副部長の渡辺こういち、覚えておいて頂きたい。」

 

渡辺マシン:

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・アスチュート

 

カツカツのレーシー。

VS、フルカーボン、自作スラダン

トレンドの仕様全て入っている。

カーボンの削り込みが芸術的で強度と軽量化を両立している。

 

シャーシ:

VSシャーシ

モーター:

・コースで変える

ギア比:

・コースで変える

バンパー:

・前後自作スラダン

    フロント:12−13mmWA

    リア:19mmプラリン(ピン打ち)

タイヤ:

72mmブラック強化シャフト

・中径ホイール

24.5mm

・フロント:スーパーハード(ハーフ)

・リア:ノーマル(ハーフ)

その他:

620ベアリング

・フロントヒクオ

    シリンダー1つ(ピン打ち)

・リア:東北ダンパー(スクエア)

重量:105g

 

いわゆるカツいマシンのスタンダード。

この仕様で作り込めればどこへ行っても活躍できるのでは?

個性がないのが欠点。

どちらかというと立体向けな仕様。

 

「カツカツではあるけど、1番見て欲しいのはボディのマーブリングとカーボンの削りの一体感さ。なんて美しさなんだろぅあぁ。」

「ほんっとキモいわね。ツラはいいのにそんなんだから女子が逃げてくのよ。」

「別に女子になど興味はありませんし。僕は、僕の美を追求できればそれでいいのです。」

「ふぅんまぁいいけど。あなたの実力は買ってるんだから、これからもいろいろよろしくね。」

「はいこれからもずっt…

「なんか言った?」

「いえ、なにも

 

「ということで、商美の2人のマシン紹介でした♪この2人も仲が良いんだか悪いんだか、よくわからないよね。」

 

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商美の2人のマシンは目指す方向は似てるのにまったく違うアプローチなのが面白いです。

次回第12話「ようこそ、あたしん家へ」をお楽しみにね♪

 

ではでは。

第10話:男の戦い、これがレースだ

女子同士のレース後。

 

「よっしセッティング完了!今度は俺とやろうぜ!」

「でもまだあたしのマシン完走できそうにないからセッティングし直したいな。」

「そうか

「それでは僕がお相手いたします。」

 

商美副部長、渡辺こういち。

スラッとした長身、真ん中分けのサラサラヘアの前下がりボブ。

ハタから見てるとほんとイケメンさんである。

 

「おまえかいいぜ、相手になってやる!」

「ちょうど新しいマシンを製作していたので、シェイクダウンに。」

「そんな調整中のマシンでオレとやろうってのか?言うじゃねぇか

「そう言う意味ではでもそう取っていただいても結構です。」

「ホーム故の自信ってやつか吠え面かかせてやるぜ!」

 

持っているキャリーからマシンを取り出す。

 

「僕のマシンはこれです。」

 

VSシャーシのアスチュート。

フロント側からボディの下を通すようにカーボンのアームが入っている。

 

VSのフロントヒクオでローラーだけじゃなくマスダンのポールまで中空シャフトでピン打ちとは恐れ入谷の鬼子母神だな。」

「すごいぺったんこなマシンだ

「うちの部長には負けますが。」

「あ?なんか言った?」

「いえなにもぺたんこ素晴らしいかと。」

「きーーーーー!」

 

「でもボディの塗装がうねうねしてる

 

ブルーのグラデーションの上に白と黒がウネって混ざり合うような配色をしている。

 

「なんつぅ悪趣味なマーブリングだよ暗黒空間かなにかかこれ?」

「素人にはこの芸術性がわからないのですねあぁ美しい

ミニ四駆までナルってんのかよ。」

「まぁ僕はあなたに負ける訳にはいかないので

「ふん。」

 

(なんだろ、この2人には因縁じみたものでもあるのかな。)

 

各車スタートグリッドに。

赤いマシンと青いマシン、タミヤ公式で喜ばれそうな配色となった。

 

「シグナルに注目!」

 

オールグリーン!一斉にスタート!

初速の伸びは部長が上だが、このコースは速すぎると飛び出しやすいテクニカルコース。

 

「そのスピードでうちのドラゴンバック、入るんですか?」

「まぁ見てろよ

 

きゅきゅっ!

ものすごい急ブレーキがかかる!!

 

「この音!?なるほどジョーダンブレーキですね。」

「そういうこった!」

ジョーダンマイケル・ジョーダンw

「そう、そのジョーダン。」

(合ってたの冗談のつもりだったのに…)

「通常のブレーキはウレタン素材のものだが、こいつのフロントに入れたのはハードタイヤの切れっ端。効き目が段違いだぜ!」

「ストップ&ゴーで周り切るつもりですね

 

火野のマシンはかっ飛ばしから急速ブレーキングで小さくジャンプしていく。

対してこういちのマシンはナツ同様、トータルな走りを展開。

抜きつ抜かれつのデッドヒートになっている。

 

(やっぱり部長のマシン、速いなぁ。)

 

3周目、最終のLC直前の加速で部長が前に出る。

 

「いっけぇ!俺の炎龍!!!」

(なんだろ、すごいデジャブ感…)

 

がっちょん、ぴょーーーん

 

案の定、LCでバランスを崩しそのままCO

 

「あるぇーーーー」

 

こういち氏のアスチュートがチェッカーフラッグを受ける。

 

「いい勝負でしたねしかし爪が甘いというか

「こないだのあたしとの勝負と同じだ

「ぢぐじょうーーーー!」

「なんというかまもちゃん相変わらずヘタレねぇ

「うっせぇよ!もう帰るぞっ!!」

「くすくす♪」

 

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解説:

・前下がりボブ

真ん中分けで後ろの髪より前方向のほうが長い髪型。

ブリー◯の石◯とか黒◯事のセバ◯チャンとか、そんなん。

 

シェイクダウン

おろしたて、とかそんな意味。

まだ実戦未投入なマシンの初走行のこと。

 

VSシャーシ

片軸のシャーシで軽くて剛性もある。

モーター、ギアの組み合わせでの最高速ではこいつが一番出るとの噂。

最速マシン理論などを掲げると筆頭に上がる大変優れたシャーシ。

 

・中空シャフト

ここで出る中空シャフトはプロペラシャフトの方。

中が空洞になっているタイプのもの。

強度もあり、軽い。

 

・ピン打ち

通常、ローラーなどはビスでつけるのですが、モーターを分解しピンを取り出し、そいつをカーボンなどに打ち込んでローラーも打ち込むことで、剛性高いシステムになる。

このモーターピン、ミニ四駆のシャフト関連ではもっとも曲がり難い。

またローラーのビス頭も出ないので、アンダーガードがなくても引っかかり難い。

ものすごく使える改造だが、打ち込むので外しにくい、つまりメンテ性が低くなるので注意。

 

・マーブリング

マーブリング塗装といって、まだら模様に塗装する方法がある。

上手く塗装できるととっても綺麗なのだが運も必要だったり。

 

ジョーダンブレーキ

フロントブレーキを少しタイヤ付近まで寄せてつけるんだけど、この時、ウレタンの市販ブレーキではなく、タイヤなどをカットして貼り付けることで、急制動を可能とさせるブレーキのこと。

バスケットシューズの「きゅっきゅ」みたいな音が出るのでこんな名前がついたそうです。

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ということで男の勝負も終わり、またも部長は残念なことに(^^;

次回第11話「マシン詳細、その2」をお楽しみにね♪

 

ではでは。

第9話:MS対決、女心

オレンジ色のシャーシにピンクのボディが女の子らしい。
丸いキャノピーに尖った2本耳。


「このサンダーショットMK2、おまえと同じMSシャーシなんだが…見てみろ。」
「すごくかわいい!うさぎみたい。…うわ、めちゃくちゃ軽い?」
「マスダンパーが嫌いなのよね。あとブレーキもつけないわ。」
「ブレーキが重要なコースなのに、これで走れるんですか?」

「ふふ、これを見て。」


そういうとマシンを持ち上げてテーブルに放り投げる。

 

がしゃん!


「なにこれ、ビタって止まった…」


気持ち悪いくらいに跳ねない。


「これは…減衰ゴム入りのなんちゃらですね。」
「知っているのか木暮!?」
「うーん、MSシャーシの3分割されたシャーシの隙間にバネを仕込んで柔らかくする改造をフレキシブルなんちゃらって言うんだけど。あ、なんちゃらまでが正式名称ね。通称フレキ。この仕組みはジャンプからレーンへの回帰性を上げるものなんだけど。バネの部分にショックアブソーバー代わりのゴムを仕込むことでサスペンション化し、制振性も高めているんだと思う。」
(民明書房刊「フレキシブルなんちゃらってなにさ」より)

 

触らせてもらうとシャーシがぐねぐねとねじれる。
そしてゆっくり元に戻ろうとする。


「これすごい…あたしと同じシャーシなのに別物だ…生きてるみたい。」
「ふふふ、この仕組みとコースにあったモーター、ギアを装備しているからブレーキなんていらないのよ♪」
「すごいです!一緒に走らさせてください!!」
「じゃぁ決まりね、こういち、コースの準備を。」

 

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コースレイアウトは、
・スタートし直線2枚からDB
・1枚着地ですぐコーナー
・テーブルトップ登って1枚でコーナー
・降って0枚でコーナー
・20度>40度の複合バンク
・レーンチェンジから0枚で最終コーナー
となっている。

 

「さぁはじめましょう!こういち、スターターお願い。」
「わかりました。」

 

電子式のシグナルに赤い照明が点灯する。
(ホンモノのレースみたい…)


「シグナルに注目!」


一瞬の間を置いて…シグナルグリーン!!

ほぼ同時のスタート。
ストレートの加速感は断然超帝が速い。


「がんばれー!!」
「とんでもない加速するじゃない!並のマシンじゃないわね。」
「おぅ、いきなりぶっ飛んだ当たりモーター引いてるんだよ、こいつ。」
「へぇ…でもこのコースには合わないわ。」

 

1つ目のDBをハードなブレーキでギリギリ1枚ストレートに収まる。
一方、ノーブレーキですぃすぃと快適に抜けていく山椒MK2。


「DB1個で追いつかれた!?」
「コースに合わせたセッティングってわけ。ホームコース所持者をバカにしないでよね!」

 

TTを登ったあたりであっさりパスされる。


「速度は速くないのに…バランスよくどこでも減速されず走ってるんだ、すごい。ただ速いだけじゃダメなんだ…」
「そう。速いモーターはもちろん武器だけど、切れすぎる刃は己をも傷つける可能性があるの。」

 

TT降り後のコーナーが曲がれず、超帝がCO。


「あぁ…コースアウトしちゃった…」


その後は安定した走行できっちり周回し、山椒MK2の勝利。

 

「まぁ、ざっとこんなものね。」
「すごいです、完敗です。勉強になりました。」
「ふふふ、同じMSシャーシ使い、これからも仲良くしましょうね。」
「はい!また胸貸してください!!」
「で、胸はどこに置いてきたんだ?」
「きーーーーーー!お、い、て、き、て、など、いなーーーーい!!」
「くすくす♪」

 

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解説:
・フレキシブルなんちゃら
本文で説明した通り、現在のトレンドの1つ。
ジャンプの降りでバンパーがレーンに引っかかっても、ぐにゃっとシャーシが曲がって素早くレーンに戻ることができる。
レーン接触で弾かれないので安定した着地が可能。
他にもメリットが多々あり、使用者も多い。

 

・テーブルトップ
通称TT。
ジャンプ台と平面、そして降りが組み合わさった障害。
組み方にもよるが、攻略が難しい。

 

・山椒(さんしょ)
サンダーショットの略称。
うなぎ食べたくなりますw
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勝負に負けたが得るものは多かったか?
次回第10話「男の戦い、これがレースだ」もお楽しみにね♪

 

ではでは。

第8話:練習試合、強敵出現

とりあえず部室に案内される。

 

「すごく大きな学校だけど部室も広い

マンモス校だからな。」

「ふふんそしてこれがうちのコースよ!」

 

リサイクルショップのコースと同等なサイズのコースが敷き詰められている。

 

「おまえらここで美術部できるのかよ

「いまは実務競技会終わったばかりで暇なのよ。」

「すごい坂とか斜めのとことかいっぱいある

「超テクニカル系コースですよね。」

「皇さん、初心者さんですものねちょっと難しいかしら?」

「大丈夫です!いろいろ教えてください!」

「殊勝な子ねいいわ、教えてあげる。このコースで1番重要なのはブレーキ設定ね。」

「ブレーキミニ四駆にもブレーキがあるんですか?操作できないのにどうやって使うんでしょう?」

「いい質問ね。あら、でもそのマシンもブレーキ設定はされてるわようーん、でもちょっとうちのコースじゃ厳しいかな?こういち、見てあげて。」

 「はい。」

 

知的なイケメン、「渡辺こういち」。

彼が超帝のセッティングを確認している。

 

「なるほど、ハイパーダッシュに前後黒ブレーキ、高さは前後ともに3mmですね。」

「それくらいのようね。だとするとフロントが弱いかしら…2.5mmまで下げてあげて。」

「わかりました。」

 

0.5mmで性能が変わるんですか?」

「そうなのよこのままのセッティングじゃドラゴンバック、まぁジャンプスポットね。その後の短いストレートを飛び越えちゃうの。」

「すごい緻密なんですね。」

「ふふふなかなか深いのよね、ミニ四駆。」

 

「できました。」

「ありがとうこれで走れるようにはなったかしら。」

「ありがとうございます!部長、また勝負しましょ!!ここのコースとっても楽しそうです

「おぉ、そうだな、いっちょもんでやっか!」

 

「ちょっと待ちなさいよ、ものには順序ってものがあるのよ!?」

急に話に割り込むように間に入る。

 

「まずはわたしと勝負しましょうどう?受けてくれるかしら?」

「もちろん!よろしくです

「こういち、わたしのマシン持ってきて。」

「わかりました。」

 

奥の棚からマシンを一台、持ってくる。

「これがわたしのマシンよ!」

 

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解説:

・実務競技会

簿記や会計などの技術を競う、商業高校の甲子園のような大会のこと。

 

・ブレーキ

話の通り、ミニ四駆にもブレーキがあります。

ジャンプスポットで飛び過ぎないような調整をし、それでいてバンクでは減速させない、ギリギリのセッティングを狙っていきたい。

また素材、種類もいくつかあり、その選択でも走りが変わります。

 

・ドラゴンバック

龍の背中のようなコース上のコブのことをドラゴンバック(略してDB)言います。

ジャンプ台だと思っていいです。

ブレーキ設定しないと速いマシンだと2m以上飛んできますよ。

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ついに商美の部長のマシンが公開されます!

どんなマシンでしょうか。

次回第9話「MS対決、女心」をお楽しみにね

 

ではでは。

第7話:金髪碧眼、ツンデレぺたんこ

「来週の土曜の午後、暇か?」

「はい。なにかあるんですか?」

「ちょっと遠征試合でもしにいこうかな、と思って。」

 

部長の話では近くの高校にもミニ四駆部があり、たまに技術交流会などを行なっているそうだ。

 

「相手校の部長は女だぞ。」

「へー、あたし以外にも女子レーサーがいるんですね!会ってみたいなー」

「うーん女子だけどなぁ?」

「あぁ、商美の部長さんですね、火野部長と幼馴染の。」

「うーんそれなぁ

 

詳しく聞いてみると、相手校は商業高校の京華商業高校。

略して「京商(きょうしょう)」。

商業高校らしい簿記や会計などの部活もあるが、その1つに商業美術部というのがあるらしい。

なんでも、商業向け作品、たとえばポスターデザインやレイアウト、はたまた固形物を使ったオブジェクトまで、その活動範囲は広い。

 

「その商美?って美術部なんでしょ?なんでミニ四駆を?」

「ナツじゃない、向こうの部長もミニ四駆が好きでな、美術部の活動の一環として学校からも許可されているらしい。」

 

(ナツ名前なのかな。幼馴染、か。)

 

「あそこのコースはデカいからな、練習にもなるし、女子同士、いろいろ話しやすいんじゃないか?」

「なるほどそうなんですねじゃ学校から直接行けるようにキャリーも持っていきますね。」

 

そして土曜の午後。

半ドンを利用して京商高校に向かう一行。

ナツさんってどんな方なんですか?」

「うむ、清廉潔白、曲がったことが大嫌い。そしてツンデレだ。」

「ツン?」

「そう、あのツンデレだ。リアルにそうそう拝めるもんじゃないからな。」

「ありがたやー」

「ありがたやー」

「拝んじゃってるあ、ここですね。」

 

校門の前には男女の姿。

男子はスラッとした知的なイケメン?

女子は金髪碧眼そしてお団子ツインテールだ。

 

「あれがもしかしてツンデレさんですか?外人さんかハーフさん?」

「いや、れっきとした日本人だ。自分の姿からデザインしたいらしくあんな風貌なんだよ。」

「部長は風貌語っちゃダメだと思うんだけど

「あ?」

「くすくす

 

「わたしを待たせるなんて、いい度胸してるわね、まもちゃん。」

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近くでよく見るとすごく小さい子だ。

140cmくらい?猫のような青い瞳、金髪も・・・地毛。

スカートもとても短い・・・よくこれで外を歩けるものだ。

アニメ以外でもこんな子がいるのだ、と。

 

「まもちゃんって呼ぶなちびっこ!」

「ちびっこって言うな!年下のクセに生意気ね!」

「まったくあ、こいつが新入部員の、」

「皇です。今日はよろしくお願いします!」

「あら礼儀正しい。よろしくねわたしはなつこよ。」

「なつこさん!今日は胸を借りに来ました!ほんとよろしくです!」

「胸なんて見えないなぁ…(きょろきょろ)

「ぐっ!?しっつれいしちゃうわね!少しは大きk…

「まぁまぁ、ぺたんこ談義はこれくらいにして、では部室まで案内させていただきますね。」

「だーかーらー、だーれーがー、ぺたんこだーーー!!」

 

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解説:

ツンデレ

ツンツンした性格だけど、たまにデレてくれる、そんな幼馴染って、いいよね?

ね?

 

ツインテール

ツンデレの代名詞です。

ね!

 

・ぺたんこ

ツンデレの代名詞です。

ですよねーーーーー!!

 

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すごい!解説が解説になってないw

でもこれぞラノベ!これでいいのだ

 

次回第8話「練習試合、強敵出現」をお楽しみにね

 

ではでは。

第6話:マシン詳細、その1

「今回はあたしたちのマシンの紹介をさせていただきますね。まずはあたし!お兄さんのスーパーエンペラーを少しずつ改造しながら使っています。」

 

みかどマシン:

・スーパーエンペラー(超帝)

 

もともと兄のマシン。

たからばこセッティング、市販のアンダーガード

ベアリングなど脱脂済み、チタンシャフト、とかなり丁寧に作ってあり、走り込みも済んでいる。

センチネルポールシステムで見た目上はマスダンが見えないが、ボディ裏に錘が仕込まれている。

モーターは最初ライトダッシュだったがミニ四駆部部長に教わりカスタマイズ、下記形に。

 

シャーシ:

  • MSシャーシ(バンパーレス&軽量化)

モーター:

  • ハイパーダッシュPRO

ギア比:

  • 4:1ギア

バンパー:

  • FRPでリジッド
  • 前後19mmAAローラーでたからばこ

タイヤ:

  • 中径:ハードタイヤ(無加工)
  • チタンシャフト

その他装備:

重量:125g

 

最初に走らせたときはライトダッシュが死んでいたので遅かったが、部員たちのアドバイスで戦えるマシンに。

当たりハイパーでポン付3万回転を叩き出している。

兄製作のセンチネルポールシステムの制振性がかなり高く、着地もいい。

初心者のマシンと思えない、バケモノ級な走りを見せる。

 

「こんな感じみたい。お兄さんのマシン、ほんとうにすごいんだねもっと速くしてあげたい!そしてお兄さんに会えるまで!がんばります!!」

 

 

「次はオレのマシンだ!めちゃくちゃかっこいいから、ビビんなよ!」

 

部長マシン:

・ファイヤードラゴン(炎龍)

 

ポリカボディのファイヤードラゴン。

FMARにヒクオで乗せている。

かなりカツく仕上がっていて、全国レベルのマシンにまでなっている可能性もあるが

ヘタレ故の運の悪さでなかなか勝てない。

 

シャーシ:

  • ARシャーシ(FM)

モーター:

  • モーターはコースによって変更

ギア比:

  • 3.5:1ギア

バンパー:

タイヤ:

その他装備:

  • 620ベアリング
  • 72mmブラック強化シャフト(貫通)
  • ヒクオ(シリンダー)
  • リアマスダン(ノーマル)

重量:120g

 

かなりカツいセッティング。

ポリカのファイヤードラゴンは小学生のころからの相棒。

火野の名前の通り、熱い男の走りを見せられるか。

 

「部長のマシンは炎のペイントがとってもかっこいいです。」

「これは幼馴染に塗ってもらったんだよ、小学生のころ。」

「小学生で!?めちゃくちゃ上手

 

 

「という感じであたし達のマシン紹介でした

「水戸と木暮のマシンは機会があれば紹介するよ。」

「紹介する気ないだろ。(はい、よろしくお願いします。)

「おぃ、心の声のが漏れてるぞ?」

「くすくす

 

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解説:

・たからばこセッティング

前後のローラーをフロント1、リア2として直角三角形を描くように配置するセッティングのこと。

現在のスタンダードな配置となっている。

たからばこってのはお店の名前で、その店で流行ったセッティングだからとのこと。

 

アンダーガード

シャーシの裏側に市販品やFRPなどで自作したパーツをつけ、ローラーの接続部を保護するパーツのこと。

つけないとレーンに引っかかりやすく、完走率が下がる。

 

・リジッド

可動しない普通の状態のバンパーやシャーシのことをリジッドと呼んでます。

rigid(固定された)って意味ですね。

 

・スタビライザー

実車のそれとは意味が違い、ミニ四駆の場合はマシンがコーナーの遠心力で傾こうとするのを防ぐ、つっかえ棒のようなパーツのこと。

 

FMAR

ARシャーシを前後逆にして前輪駆動ベースにする改造のこと。

FM=フロントモーターの略です。

電池を+とーを逆に入れることで逆回転させて走らせます。

このFM化は上級者向けのセッティングですが、決まると速さも安定度も別次元のマシンになります。

2016年のジャパンカップ優勝者「うみじ」さんがFMAR使いでは有名。

 

・ヒクオ

提灯システムのアームをボディの下側を通してボディ毎制振させる仕組みをボディ提灯と言っていたが、このマスダン部分にさらにプレートをつけてマスダンの軸をピン打ちなどでも行えるようにしたシステムのこと。

初心者向けではないが、かなりスタンダードな改造として定着しています。

 

・カツい

厳つい(いかつい)>かつい、になった説が濃厚だけど、余裕ない、って意味の関西弁のカツカツとも合わさってるっぽい。

セッティングが決まっている様を表す表現として使われます。

「そのマシン、カッツカツやなぁ!」とか。

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ということで今回は田宮高校の2人のマシン紹介でした。

次回第7話「金髪碧眼、ツンデレぺたんこ」をお楽しみね

 

ではでは。